増配率を加味した将来受け取れる配当金シミュレーション【高配当vs連続増配】

高配当株投資をやっていると、よく「配当利回り」に注目がされがちです。

しかし今回は「増配」に着目して、増配の力の凄さや、増配率を加味した将来受け取れる配当金のシミュレーションをしていこうと思います。

目次

増配率のおさらい

まずは「増配って何?」というところからスタートです。

増配とは簡単に言うと、株式の配当金が前年よりも増加することを言います。

増配率っていうのは、いくら増配されたのかという割合のことですね。

例えば、前年度の配当金が1万円だった場合。
今年度の配当金が1万1000円だと、増配率は10%ということになります。

そして、この「増配率10%」が仮にずっと続くと、配当金は複利で増えていきます(下図)

この「複利で増えていく」ということが、増配のキーポイントになります。
複利の力の凄さについては、以下の記事でも十分解説しています。

増配率を加味した配当金シミュレーション

月3万円の配当金が受け取れるポートフォリオを組んだ場合の、増配率別の配当金額の推移を見ていきましょう。

ちなみに今回の計算では、月3万円の配当金が受け取れるポートフォリオをいじらず、そのまま放置した場合にどう推移するのか?を見ていきたいと思います。

以下のような感じになります。

放置するだけで、増配率3%でも25年後には、初年度の2倍以上の約7万円の配当金が受け取れるのは、結構凄いですよね。
増配の力の凄さを感じます。

直近5年間の米国高配当ETFの増配率

増配率の高いものに投資すればいいのはわかったけど、じゃあ結局何に投資したらいいんだ!

という声もあると思うので、投資の参考となるよう、直近5年間の米国高配当ETFの増配率をそれぞれ載せておきます。

  • VYM:6.22%
  • HDV:4.38%
  • SPYD:1.90% (※過去4年)
  • PFF:−17.5%
  • VIG:5.70%

超高配当ETFのPFFはここ10年減配傾向にありますが、それ以外の高配当ETFは増配率が直近5年間では、プラスになっています。

特にVYMは10年連続で増配をしており、「複利による増配の力」を実感することができるETFになっています。
なので、僕もVYMを中心とした高配当ETFのポートフォリオを組みます。

※「ETFって何?」と思った人は、こちらに解説記事を書いています。

VYMについては、こちらで詳しく解説しています。

高配当株 VS 連続増配株

ここで湧いてくる疑問が、「結局高配当株(ETF)に投資すべきなのか?それとも連続増配株(ETF)に投資すべきなのか?」ということ。

結論から言ってしまうと、

  • 目先のキャッシュを潤したい場合は、高配当株(ETF)中心
  • 将来的なキャッシュを潤したい場合は、連続増配株(ETF)中心

ということになります。

それの根拠となるのが、高配当株であるAT&Tと、連続増配株であるJ&Jの配当利回りの推移です。
それぞれの、配当利回りと増配率は以下の通りです。

AT&TJ&J
配当利回り約8%約3%
増配率2%6%

以下が配当利回りの推移です。

このグラフを見ると、25年が経過した時点で、連続増配株であるJ&Jの配当利回りの方が、高配当株であるAT&Tを上回ることがわかります(初年度は配当利回りに大きな差があったのに、増配の力恐るべし・・。)

以上のことからも、自身の投資の目的に照らし合わせながら、目先のキャッシュを潤したい場合は、高配当株(ETF)中心、将来的なキャッシュを潤したい場合は、連続増配株(ETF)中心のポートフォリオを組むのが良いでしょう。

あくまで「自分の投資の目的に照らし合わせながら」です。
投資の目的の重要性については、こちらの記事で述べています。

最後に

高配当株投資は、「いかに高い配当利回りであるか?」ということにスポットが当たりがちです。
しかし、高い配当利回りになればなるほど、減配や配当停止などの「将来的なリスク」を抱える銘柄は数多く存在します。

一方で連続増配する銘柄は、増配できるだけの企業体力を持ち、それを支える勝てるビジネスモデルを持ち合わせていることが多いです。つまり連続増配株に投資をすることで、長期的にリスクを抑えて、リターンの高い投資ができます。

なので、「将来のキャッシュを潤す」ことを投資の目的に置く人には、連続増配株(ETF)中心でポートフォリオを組むのが良いかもしれません。ちなみに僕はそうしたいと思います。

高配当株投資の始め方

SBI証券は米国高配当ETFを定期的に積み立てていきたい人にオススメです。
ちなみに米国高配当ETFを購入するための為替手数料は、証券会社の中で最安です。

米国高配当ETFの買付方法については、以下の記事で詳しく解説をしています。
ぜひ参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

関関同立▶日系大手メーカーに就職。
30代の内に金融資産3750万円を築いて、不労所得12.5万円+労働所得12.5万円で生活する「サイドFIRE」を目指して、日々奮闘中です。

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