明治安田生命の「じぶんの積立」が絶対に損しない神商品だ!ということで、ツイッター上でもバズっていましたが、少し冷静に見た方が良いかもです。
先日このようなツイートをしました。
明治安田生命「じぶんの積立」に契約するメリットやデメリットを解説したいと思います。俯瞰的にこの商品を見ていきましょう。
明治安田生命「じぶんの積立」とは?

明治安田生命の「じぶんの積立」は、以下のような特徴を持つ保険です。
申し込みが2020年3月の時点で、130万件突破というのは凄いですね!
- 月々5,000円から積立できる貯蓄型保険
- 保険料の支払いは5年で終了
- 保険期間は10年で期間中に死亡したら払い込んだ保険料を死亡保険金として受け取れる
- 災害で死亡したら払い込んだ保険料の1.1倍の保険金が受け取れる
- 10年満期で103%が返ってくる
明治安田生命「じぶんの積立」を契約するメリット
メリット1:月々5,000円から積立できる
基本的に貯蓄型保険は、毎月の掛け金が高いです。
毎月3万円とかを貯蓄型保険にかけている人がほとんではないでしょうか?
でも「じぶんの積立」は月々5,000円から積立が可能です。
月々5000円だと金額も安いので、始めやすいのではないでしょうか?
貯蓄型保険は、もちろん掛け金が掛け捨てではないので、貯蓄できるという側面がありますが、毎月の固定費が圧迫されるというデメリットもあります。しかし月々の掛け金が5,000円だと、毎月の固定費が圧迫されずに済みますね。

メリット2:保険期間中にいつ解約しても元本割れしない
この商品の一番の魅力は、いつ解約しても元本割れしないことだと思います。
月掛保険料:5,000円

月掛保険料:10,000円

月掛保険料:15,000円

月掛保険料:20,000円

どの期間、どの掛け金であっても、100%以上の返戻を受けられます。
貯蓄型保険は、途中解約すると元本割れするというデメリットがあります。
しかしこの商品はそのデメリットを上手く補っている、いい商品だと思います。
実際にネット上でも、全く元本割れというリスクを負わずに、①お金が増えて、②保険が付帯される、神商品として盛り上がっていますね。
メリット3:生命保険控除を受けられる
もちろん毎年の源泉徴収の際に申告をすることで、生命保険控除を受けることができます。
年収にもよりますが、毎年6,000円から7,000円の所得税・住民税が還付されます。
10年満期で103%の返戻金額を受け取れることができ、5年間は生命保険控除を受けられるので、定期預金よりも良いかもしれませんね。
生命保険控除を受けられたら、毎年6,000円から7,000円の浮いたお金で、美味しいディナーにも行けちゃいます!!
明治安田生命「じぶんの積立」を契約するデメリット
一方、冒頭のツイートでも述べたとおり「じぶんの積立」は、保険・投資の面から見ると、ビミョーな商品だなという風に思います。
デメリット1:保険として機能していない
仮に毎月5,000円を積み立てていたとして、5年目で死んでしまった場合。
なんと死亡保険金は、たったの30万円です・・。
災害で死んでしまった場合でも、掛け金の1.1倍なので、33万円。
死亡保険金としては、少ないと感じます。
しっかりと保険をかけたい場合、僕なら別の保険商品を選びます。
保険金が30万円だと、正直保険としては機能していません。
保険に加入する前には、「なぜ自分は保険に加入するのか?」をしっかりと考えたいところです。
何でもそうですが、目的をしっかりと持つことは大事ですよ。
デメリット2:投資商品としても微妙
投資商品として見ても、正直微妙です。
毎月の掛け金が5,000円の場合、5年間で30万円を積み立てて、10年後には30.9万円が返ってくる計算になります。

複利の最終利回りは、0.42%ですね。複利の計算表は以下の通り。

ちなみに毎年7,000円の生命保険控除を5年間受けられるとして(合計35,000円)、最終的な節税効果含めた複利最終利回りは、1.97%になります(合計リターン344,000円)。
ちなみにS&P500に連動する投資信託に投資した場合は、年間利回り6%のリターンが平均的に期待できるので、今回と同じ条件で複利を計算すると、以下になります。

貯蓄型保険で積み立てる場合と比べて、2.4倍の差が出ます。
もちろん投資信託に投資する場合だと、ある程度のリスクを許容する必要もありますが、お金を増やしたいなら「じぶんの積立」ではなくて、S&P500に連動する投資信託に投資をした方がよいでしょう。
まとめ
明治安田生命「じぶんの積立」のまとめです。
- 月々5,000円から積立できる
- 貯蓄型保険保険料の支払いは5年で終了
- 保険期間は10年で期間中に死亡したら払い込んだ保険料を死亡保険金として受け取れる
- 災害で死亡したら払い込んだ保険料の1.1倍の保険金が受け取れる
- 10年満期で103%が返ってくる

生活防衛資金を銀行に預けるのはもったいない!でも生活防衛資金だからリスクは取りたくないな・・・。
こういう人は「じぶんの積立」を活用するのはアリだと思います。
生活防衛資金であれば引き出すことは滅多にありませんし、銀行に預けるよりもリスク無しで資金を増やすことができます。
また解約も電話一本でできるので、いざという時もすぐに現金化できます。
なので、安心して契約もできそうですね。
明治安田生命「じぶんの積立」ですが、インターネットからは申込みができません。
契約は対面でしかできないので、近くの対面窓口から申込をしてください。
ちなみに、僕は基本的に民間保険は不要というスタンスです。


しかし、もし家族がいて自分が死亡してしまうと家族の生活が成り立たなくなる場合は、「じぶんの積立」ではなく、他の掛け捨て生命保険を検討してみてください。
※ちなみに自分が死亡しても、国から「遺族年金」も受給できます。


今回は以上です。