FIREを達成している人は、独身あるいは子供がいないパワーカップルが多い印象です。
なので、「子持ちでもセミリタイアは可能か?」をシミュレーションしてみたいと思います。
今回は生活費の半分を労働所得で賄う「サイドFIRE」に焦点を絞って、話を進めていきます。
前提条件
まずは前提条件から。
世帯年収:1000万円
−夫:年収500万円、妻:年収500万円
タイトルにもある通り「世帯年収1000万円」の場合のシミュレーションをします。上記は僕たち夫婦をモデルケースにしています。
夫:年収500万円、妻:年収500万円の世帯だと、手取りは合計で778万円になります。

年間投資額について
では手取りがわかったところで、その手取りの内「いくらを投資に回せるか?」ということについて見ていきます。
年間でいくらを投資に回せるか?ということは、
・年間の支出額はいくらなのか?
・手取り年収から年間支出額を引いて残った余剰資金から、いくらを投資に回せるのか?
で変わってきます。
年間の支出額については、子供が何人いるかで変わります。
以下総務省データからの引用です。
総務省が毎年行っている「家計調査」によると、2019年の3人家族の平均消費支出は30万3,763円でした。同調査で2人世帯の平均消費支出は25万6,632円となっているので、単純に比較すると世帯人数が一人増えると、4万7,131円支出が増えることになります。
出典:https://finance.recruit.co.jp/article/a022/
世帯人数が1人増えるごとに、年間支出額は約5万円増えることがわかります。
なので、以下のように一旦置いてみましょう。
- 3人家族世帯の年間支出額:360万円
− 月間支出額30万円×12ヶ月 - 4人家族世帯の年間支出額:420万円
− 月間支出額35万円×12ヶ月
次に投資許容額について。
これも一旦仮置きで、余剰資金の8割を積極的に投資に回していくとしましょう。
その場合の年間投資額が、以下の表です。


ちなみに支出額(生活費)は年収に応じて、夫婦で折半する仕組みにしています。なので年間支出額が360万円の場合は、1人あたりの年間支出の負担額は180万円です。
上のグラフから、以下のように年間投資額を計算しました。
・3人家族世帯
→年間投資額:167.2万円、月額投資額:13.9万円
・4人家族世帯
→年間投資額:143.2万円、月額投資額:11.9万円
もちろん奥さんも投資に参加してくれる場合は、年間投資額が倍になります。
でも奥さんに投資を強要するのも酷なので、、、今回は自分の資金の範囲内で投資を行う場合のシミュレーションを組みます。
サイドFIREの最終目標到達金額
年間支出額がわかると、サイドFIREの最終目標到達金額がわかります。
FIREは、生活費の25年分の資産を準備することが前提になっています。
なので、それぞれの家族世帯で計算してみましょう。
・3人家族世帯の年間支出額:360万円
→ 年間支出額の1人負担額:180万円
→ FIREに必要な金額:180万円×25年間=4,050万円(1人あたり)
・4人家族世帯の年間支出額:420万円
→ 年間支出額の1人負担額:210万円
→ FIREに必要な金額:420万円×25年間=5,250万円(1人あたり)
但しこれには、資産取り崩し時に生じる税金20.315%は考慮されていません。
税金20.315%を考慮すると、こうなります。
・3人家族世帯
→ FIREに必要な金額(税金考慮ver): 5,414万円
→ サイドFIREに必要な金額(税金考慮ver):2,707万円
・4人家族世帯
→ FIREに必要な金額(税金考慮ver): 6,317万円
→ サイドFIREに必要な金額(税金考慮ver):3,158万円
子持ち世帯のサイドFIREシミュレーション
ではサイドFIREに必要な金額がわかったところで、
・3人家族世帯
・4人家族世帯
のサイドFIREシミュレーションをやっていきましょう。
3人家族世帯の場合
条件を確認します。
- サイドFIREのゴール:2,707万円
−年間支出額180万円×25年分を想定し、半分を不労所得で賄う(税金考慮済) - 年間積立額:167.2万円
−月換算で13.9万円
投資商品は、米国株式のS&P500連動のインデックス投資信託です。
- 米国株式のS&P500連動のインデックス投資信託
- 想定利回りは6%
−直近20年の米国株式の利回りが+6.4%であるため、現実的。
上記の条件でシミュレーションした結果が、下記です。

11年4ヶ月で達成できるんですね。
僕は現在26歳なので、37歳4ヶ月でサイドFIRE達成です。
年次資産推移は以下のとおりです。

4人家族世帯の場合
次は4人家族世帯です。もう一度条件確認です。
- サイドFIREのゴール:3,158万円
−年間支出額210万円×25年分を想定し、半分を不労所得で賄う(税金考慮済) - 年間積立額:143.2万円 −月換算で11.9万円
投資商品は、米国株式のS&P500連動のインデックス投資信託です。
- 米国株式のS&P500連動のインデックス投資信託
- 想定利回りは6% −直近20年の米国株式の利回りが+6.4%であるため、現実的。
上記の条件でシミュレーションした結果が、下記です。

14年1ヶ月!40歳1ヶ月でサイドFIRE達成ですね!(僕は現在26歳)
以下が年次資産推移額です。

もちろん所得が増えたり、支出額を抑えれば、資産形成のスピードは上がっていきます。
・所得を増やす工夫
・支出額を抑える工夫
をしていきたいですね。

インデックス投資出口戦略
あとは、資産をどう取り崩していくか?ということについてです。
インデックス投資は、4%ルールに基づいて資産を取り崩すのがいいですね。
4%ルールに従って資産の取り崩しをすることで、30年後も資産が残る確率は、96%になります。むしろ資産は残るどころか、当初資産の8倍に成長するというデータがあります。(しかも中央値ベースで)

最後に
サイドFIREであれば、20代の内から資産形成を始めれば、例え子供が増えたとしても、実現可能であることがわかりました。
但し、以下は重要な要素として抑えておきたいです。
・所得をいかに増やすか?
・支出をどう抑えるか?
・家族の協力をどう得るか?
特に重要だと実感するのが、奥さんが働いているのか?もしくは専業主婦であるのか?ということ。
奥さんに働いてもらい、生活費を少しでも賄ってもらうことが重要だなと改めて実感した次第です。
関連記事です。
サイドFIREを目指すには、まず「支出額の把握」から始めましょう。

僕が投資でオススメするのはやはり「米国株投資」です。

僕がオススメする投資信託です。
