
自分自身のキャリアプランがわかりません・・。どうやってキャリアプランを立てて、実行すればいいんですか?
キャリアコンサルタントの仕事をしている僕は、よくこういう相談をもらいます。
その時に僕は「別に具体的なキャリアプランは必要ありません。人生の8割は実は偶然で決まると証明されているので、固く考える必要はないですよ」と答えます。
その根拠となるのが「計画的偶発性理論」という考え方なのですが、今回はこの理論について記事にしていきたいと思います。
計画的偶発性理論とは?【人生の8割は偶然で決まる】
「計画的偶発性理論」はスタンフォード大学の教授である、クランボルツ教授によって提唱されたキャリアに関する理論です。
クランボルツ教授は、米国の成功を収めたビジネスマン数百人を対象に調査を行った結果、
個人のキャリアの8割は、予期せぬ「偶然」によって決定される
ということを結論付けました。
また中長期の具体的な目標を決めて頑張るのではなく、
・予期せぬ出来事が起こった際に、柔軟に行動できるように準備をする
・予期せぬ出来事に出遭うために、積極的に自ら仕掛けていく
ことで「偶然=チャンス」を掴めるということを主張しています。
偶然を引き寄せる5つの大事な要素
「偶然=チャンス」を引き寄せるためには、具体的に5つの行動特性が重要だと言われています。
- 好奇心(Curiosity):新しいことに興味を持ち続ける
- 持続性(Persistence):失敗してもあきらめずに努力する
- 楽観性(Optimism):何事もポジティブに考える
- 柔軟性(Flexibility):こだわりすぎずに柔軟な姿勢をとる
- 冒険心(Risk Taking):結果がわからなくても挑戦する
もし上の相談者さんのように、「キャリアプランを描くこと」を先行させ、そこに囚われていては、ふと訪れた「偶然=チャンス」を逃すことになるかもしれません。(特に不確実で変化の激しい現代では)
まずは自分の好奇心に従って、柔軟に行動してみることが、チャンスを掴みやすくし、結果成功に繋がるというのが、21世紀の新たなキャリアの考え方なのだと思います。
自分の人生の振り返ってみて
この「計画的偶発性理論」、結構自分にも当てはまるなあと初めてこの理論に出会った時に感じました。
現在のこのキャリアコンサルタントという仕事も、元々ずっとやりたいと思ってなった訳ではありません。
少し自分の過去の話をすると、今の会社に入社した時は、大学時代に学んだ英語を活かして、漠然と「グローバルに働けたら良いなあ」と思っていました。(今考えるとかなり浅いですが・・。)
しかし実際に仕事をしてみて、「語学力を活かして何がしたいのか?」が全くなかったので、目の前の仕事に全く興味が持てず、当時は絶望でした。
それに追い打ちをかけるように、当時の教育係の人とのソリも合わずに、毎日胃をキリキリさせる日々を送っていました。
その時にふと僕はこう考えたのです。
待てよ。でもこうやって入社して自分のやりたいことがわからず、キャリアに悩む人って結構多いんじゃないか?
実際に僕の周りでも、いわゆる入社後ギャップに悩む人は多くいました。
それからというものの「キャリア」というものに強い関心を持つようになり、国家資格であるキャリアコンサルタントの資格勉強を始めました。
そして勉強を始めて半年後。
無事に資格取得し、その1年後のタイミングで「偶然」キャリアコンサルタントの社内求人があり、今の仕事に至る訳です。
この時は「計画的偶発性理論」なんて全く知りませんでしたが、幸い、好奇心を持って色々挑戦したことが、偶然を掴むキッカケになり、今のやりがいのある仕事にありつけています。
そもそも最初から願って、ありつけるキャリアというのはないのかもしれません。だからこそ、普段から「①好奇心・②持続性・③楽観性・④柔軟性・⑤冒険心」を大切にしたいですね。
もし「計画的偶発性理論」に興味を持つ方がいらっしゃいましたら、以下の本で詳しく学べますので、よければどうぞ〜。